今日は、司法試験の予備校の選び方について論じたいと思います。
◼︎1番大事なことをまず話します。
まず講義が長くないことがすごく大事です。
はっきり言って講義がわかりやすい予備校は少ないので講義が長いと受け切るのが苦痛です。
というより、受けきれずに挫折します。これによって、スタートラインにすら立てないという状況が容易に起こります。
自分は受け切れるぞと思っている人こそやばいです。なかなか受け切れないです。
受けきれないと自己肯定感が恐ろしく下がります。
受け切ることすらできなかったから自分は向いてないんだとか、100万円のお金を無駄にしてしまったとか思うことになります。
ですから、講義が長いというのはかなりのリスクを背負うことになります。
◼︎価格について
価格は100万円払うのはやめた方がいいです。
個別指導なしの基礎講座に100万円を払う必要がないからです。
私は複数の予備校の講義を買ったことがありますが、別に価格の高い予備校の講義のクオリティが高いといったことはありません。
むしろ価格がリーズナブルな予備校の方がクオリティが高いことが多いです。
テキストのクオリティも新しい予備校の方が高いです。
しかも、以上のように、講義数の多さ・長さの弊害があるのに、値段は講義数の多さ長さに釣られて高くなります。
これは、逆に値段を上げるために多く長くしていると見られます。
それでも100万円払う人が後をたちませんがこれには2つの理由があります。
1つは、100万円という大きなコストを払って受験生としての地位(体裁)を手にいれるということです。
これはコストを払うことで自分を追い込みたいという、自己洗脳をしたい心理が働いています。
2つ目は、価格が高いものに価値を高く感じてしまうという心理効果です。これはウェブレン効果といいます。
人間にはそういう心理があるのだと思って、価格の高さに惑わされないように自己防衛する必要があります。
◼︎予備校の宣伝文句
合格者の〜%が有料講座を利用していた、という宣伝文句に騙されてはいけません。
まず、これは予備試験合格者などを囲って講座を安価や無料で提供したり、模試や答練の利用者も含みますから、基礎講座受講生とは限りません。
仮に基礎講座を利用していたとしても、他の予備校の基礎講座に乗り換えていて本命がそっちだった可能性も高いです。
◼︎テキストを修正しなくていい
某高額な予備校は、司法試験に合格していないようなバイトが作ったテキストを講師が講義の中で口頭で修正する形態をとっています。
これは受講者に講義を受けた感を感じてもらうテクニックです。
それに加えて、テキストだけが流通しても学習効果が薄いようにするテクニックです。
しかし、修正するのは時間と手間の無駄ですし、修正しなければいけないようなテキストを何年も自分で修正しないのはただの債務不履行です。それで講義時間も伸びて価格も増えます。
しかも、不完全なテキストなので先読みして予習・自習するモチベーションが激しく下がります。
講義を受けた後でもこの記述は修正を聞き漏らしたかもしれないという疑心暗鬼にもなり復習モチベも下がります。
さらに、先述したように高確率で受け切ることすら挫折するので、その場合、手元には不完全なテキストしか残りません。その場合、完全にお金の無駄です。
逆に修正しなくていいテキストの予備校を選べば、そのテキストで自習して合格することも可能です。
ですから、不完全なテキストを配っている予備校は基本選ばない方がいいです。
◼︎予備校の正解はない
今の司法試験予備校の市場はまだ発展途中なので、この予備校を選べば正解というものはないと思います。
投資の世界では退場しないことというのが大事と言われています。初めからリスクの高いところに一点に投資すると、そこで失敗すると資金がなくなり以降その損失を取り戻すことができなくなります。
司法試験も同じです。初めから大きなコストを払う必要はありません。
短期合格という目標を持つのは大事ですが、合格を勝ち取るために3年〜5年以上見積もることもそれ以上に大事です。
予備校選びで大きな失敗をしないようにすることは大事です。
最初から高額な予備校を選んで失敗しても、もっと低額な予備校に乗り換えることができなくなります。これは、最初の高額な失敗を認めたくないという人間の心理が働くからです。
◼︎お勧め教材
アガルートの重問と論証集はおすすめできます。
BEXAの人気講座もクオリティの高いものがあります。
最近では加藤ゼミナールのテキストのクオリティも高いと聞いています。
これらは講義を聞かなくてもテキストが優れているのでお勧めできます。
予備試験の論文会場でもこのテキストが多く見られました。
シェアが広いことも大事になってきます。